※<2018年10月28日:情報更新しました>
こんにちは。那須です。
いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は、『中学受験|苦手科目や単元を克服するための3ステップ』というテーマでお役に立つ情報をお届けしたいと思います。
突然ですが、あなたはお子様の苦手科目や単元をどうやって克服したらよいか・・と悩んでいませんか??
本記事では、苦手科目や単元の克服する方法に加え、これらにどれぐらいの時間をかけ、どの程度まで得点アップを目指すしたら良いのかという入試合格を見据えた戦略的な側面まで含めて、3つのステップで詳しくご紹介します。
ステップ1:苦手となってしまった原因の洗い出し方法
ステップ2:苦手を克服するための改善取り組み方法
ステップ3:志望校の合格最低点をクリアするための戦略
最後までお読みいただくことで、苦手科目や単元を克服するための方法が分り、戦略的にどのように対処していけば良いのかを理解できるようになります。
それでは、早速ご覧ください。
<ステップ1:苦手となってしまった原因を特定する>
<原因の特定方法>
苦手弱点となってしまったきっかけは様々あると思います。
例えば・・・
・宿題や復習を後回しにしてしまい、いつのまにか分からなくなってしまったこと
・恥ずかしくて質問ができず、分からないまま授業が先に進んでしまったこと
・塾の授業の進行スピードが早くて、理解が追い付かないこと
・塾の授業のレベルが高すぎて、理解が追い付かないこと
・先生との相性が合わない、教え方に興味を持てないこと
・テストで散々な結果となり、いじめられた過去のトラウマがあること
・勉強をしても、どうしてそういう答えになるのか理屈が理解できないこと
・勉強をしても、知識が頭に入らないこと
・・・
他にも様々あるのではないでしょうか?
これらを性質毎にグループ化すると次のように整理できます。
(◎:大項目、○:中項目、・:小項目)
そして、小項目(・)について、更に(→)で要因を掘り下げ、最終的に(⇒)で導き出されたものが根本的な原因です。
◎外部要因
○授業環境
- 塾の授業の進行スピードが早くて、理解が追いつかないこと
→授業の進行スピードが早いのは何故?
→塾が全カリキュラムの完了を優先しているから。
→全カリキュラムの履修は志望校合格に必須なの?
⇒塾と親との情報連携不足
- 塾の授業のレベルが高すぎて、理解が追い付かないこと
→塾の授業レベルと自身の学力にギャップがあるのは何故?
→ゴール(志望校合格)の共有が不十分だから。
→ここまでの学力水準が志望校合格に必要なの?
⇒塾と親との情報連携不足
- 先生との相性が合わない、教え方に興味を持てないこと
→相性が合わない、教え方に興味を持てないのは何故?
→説明が分かりにくく、質問しても適切な回答が得られないから。
⇒講師のスキル不足
○対人関係
- テストで散々な結果をとり、叱られた過去のトラウマがあること
→テストで散々な結果をとったのは何故?叱ったのは何故?
→授業をしっかりと聞かず、勉強も疎かだったから
→ケアレスミスを頻発してしまったから
⇒子ども自身の勉強の姿勢
→子どもへの過度な期待があったから
→プロセスを確認せずに“結果”だけで判断したから
⇒親の子どもへの接し方
◎内部要因
○勉強姿勢
- 宿題や復習をサボったり、後回しにしてしまい、いつのまにか分からなくなったこと
- 恥ずかしくて質問ができず、分からないまま授業が先に進んでしまったこと
→サボったり、後回しにしたのは何故?恥ずかしくて質問ができないのは何故?
→他の楽しいことへの誘惑に負けたから
⇒学習スケジュールの曖昧性
→分からないことを聞くと、周りから馬鹿にされるから
⇒自信の欠如、自尊心の不足
○勉強方法
- 勉強をしても、どうしてそういう答えになるのか理屈が理解できないこと
→理屈が理解できないのは何故?
⇒基礎学力の不足
- 勉強をしても、知識が頭に入らないこと
→知識が頭に入らないのは何故?
→意味を理解することなく、独立した1つの単体で覚えようとしているから
⇒丸暗記に傾倒した勉強方法
上記プロセス(事象の根本原因を探るために繰り返し何故?と掘り下げる)により、
辿り着いた「⇒●●●●●」こそが根本原因です。
原因には「表層原因」と「根本原因」の2種類が必ず存在します。
たとえ表層原因を解決したとしても、それは局所的な解決でしかないのです。
したがって、奥底にある根本原因を解決することこそが大切なのです。
根本原因が特定されれば、いよいよ克服に向けた具体的な対策に入ることができます。
なお、上記例は一例に過ぎません。他にも様々あると思います。
作業自体は30分もかかりませんので、あなたのお子様が苦手・弱点だと認識されている科目、単元を上記プロセスを参考に棚卸ししてみてください。
傷が浅いうちに、根本的な所に手を打つことが傷口を広げずに済み、学力UPに大きな効果をもたらします。
<ステップ2:苦手を克服するための改善取り組み方法>
それでは、次のステップの苦手科目の克服方法について、根本原因に対し、どういう切り口で解決するのかを説明します。
方法は次の2つです。
◎過去~現在:苦手となった時期~現在までの補填学習
◎現在~未来:再度苦手意識を持たせないような仕掛けを施す
それでは各事例の具体的な解決策を説明します。
- 塾の授業の進行スピードが早くて、理解が追い付かないこと
- 塾の授業のレベルが高すぎて、理解が追い付かないこと
<根本原因>
塾と親との情報連携不足
<解決策>
1.志望校を明確にし塾と共有
2.合格に必要な履修範囲、学力レベルに応じた専用カリキュラムを塾に要請
3.必要により、遅れを取り戻すための補習計画を塾と相談し決定、実行
4.子どもの習熟度を塾と定期共有し、課題を都度解消
- 先生との相性が合わない、教え方に興味を持てないこと
<根本原因>
講師のスキル不足
<解決策>
1.子どもの現状課題を塾と共有
2.事情を説明し、講師の交代を要請
3.必要により、遅れを取り戻すための補習計画を塾と相談し決定、実行
4.その後の習熟度を塾・親双方で経過観測
- テストで散々な結果をとり、叱られた過去のトラウマがあること
<根本原因>
子ども自身の勉強姿勢、親の子どもへの接し方
<解決策>
1.遅れを取り戻すための補習計画を塾と相談し決定、実行
2.子どもへ過度なプレッシャーをかけず、応援している言動を見せる
3.その後の習熟度を塾・親双方で経過観測
- 宿題や復習をサボったり後回しにしてしまい、いつのまにか分からなくなったこと
<根本原因>
学習スケジュールの曖昧性
<解決策>
1.遅れを取り戻すための補習計画を塾と相談し決定、実行
2.1ヶ月/1週間/1日の学習スケジュール(目標/内容/時間)を可視化する
3.子どもは実績を毎日更新し、親と共有する
4.その後の習熟度を塾・親双方で経過観測
- 恥ずかしくて質問ができず、分からないまま授業が先に進んでしまったこと
<根本原因>
自信の欠如、自尊心の不足
<解決策>
1.遅れを取り戻すための補習計画を塾と相談し決定、実行
2.本人の性格を塾と共有し、講師から不明点等を引き出してもらうよう協力依頼
3.自尊心を高め自信をつけさせるために、常に励まし愛情をもって接する
- 勉強をしても、どうしてそういう答えになるのか理屈が理解できないこと
<根本原因>
基礎学力の不足
<解決策>
1.遅れを取り戻すための補習計画を塾と相談し決定、実行
2.その後の習熟度を塾・親双方で経過観測
- 勉強をしても、知識が頭に入らないこと
<根本原因>
丸暗記の勉強方法
<解決策>
1.遅れを取り戻すための補習計画を塾と相談し決定、実行
2.子どもに見合った効果的な学習方法を塾からアドバイスをもらう
3.その後の習熟度を塾・親双方で経過観測
以上が、根本原因に対する解決策の一例となります。
解決策は必ずしも1個だけだとは限りません。
もしかしたら複数の解決策が見つかるかもしれません。
仮に、3つの解決策(A、B、C)が候補として見つかったとしましょう。
この3つの解決策を手当たり次第に実行するというのもまんざら間違ってはいません。
ですが、より効率的かつ効果的に解決に繋げるためには、「解決までの予測時間」×「解決による予測効果」でA、B、Cを分類し、優先順位をつけて取り組むことをおすすめします。
例えば、次のようなイメージです。
優先順位をつけるために便宜的に得点化(※)します。
※時間(短:3点、中:2点、長:1点)、効果(大:3点、中:2点、小1点)
A)時間:短 × 効果:大 ⇒ 9点(3点×3点)
B)時間:長 × 効果:小 ⇒ 1点(1点×1点)
C)時間:中 × 効果:中 ⇒ 4点(2点×2点)
精査の結果、Aから実施し、次にCを実施。Bについては実施しないと判断することもできるわけです。
それではステップ2をまとめますね。
苦手となった「根本原因」に対しては、「過去~現在までの補填」と「現在~未来への予防」の2つの切り口から解決策を捻り出し、塾と連携し克服していくのです。
<ステップ3:志望校の合格最低点をクリアするための戦略>
最終ステップでは苦手科目の克服にどれくらいの時間をかけ、どの程度まで得点アップを目指すべきなのかを考えていきます。
これを考えておく必要があるのは、志望校の入試で合格最低点をクリアすることを見据えた戦略的な理由によります。
入試では科目毎に何点以上とらなければならないといった「足切り」を設けている学校もあるにはありますが、一般的には設けておらず、総合得点でのみ合否を判定するのはご存じかと思います。(※念のため志望校の入試要項でご確認ください)
したがって、得意科目で苦手科目の得点をカバーできると算段がつくのであれば、苦手科目はそこそこの点数で良いという判断も戦略的にはできるわけです。
但し、1点注意しておく必要があります。
それは、志望校が定める教科毎の配点との兼ね合いです。
例をあげますので具体的にみてみましょう。
A中学校)満点300点、合格最低点は6割の180点
- 得意科目は社会、苦手科目は算数だとします。
- 180点以上とるために社会7割、算数5割、国語・理科6割を目標としました。
得点 / 配点
国語 60点/100点
算数 50点/100点
理科 30点/ 50点
社会 35点/ 50点
合計 175点/300点
結果は合計175点で、不合格となります。
これは、得意科目(社会)の配点比が苦手科目(算数)の配点比よりも低いからです。
上記例で合格するための条件は主に次の3パターンになります。
※最下段にその他パターンも記載していますので、参考としてご覧ください。
1.<得意科目底上げ型> 得意科目8割、苦手科目5割、普通科目6割
2.<普通科目底上げ型> 得意科目7割、苦手科目5割、普通科目6.5割
3.<苦手科目底上げ型> 得意科目7割、苦手科目5.5割、普通科目6割
これからとても重要な戦略をご説明します。
入試本番までの限られた勉強時間をどの科目にどれくらい割り当てることが、志望校の合格最低点をクリアするのにベストな選択なのかということです。
上記1~3のパターンからメリットとデメリットをみていきます。
上記1を選択の場合)
得意科目の勉強はとても捗るでしょう。一方、時間をかけるだけの効果(=得点の伸びシロ)がどれだけあるかです。既に高い点数が取れているのであれば、時間をかけても効果は小さいかもしれません。
上記3を選択の場合)
苦手科目は今まで勉強のコツが掴めなかったり、取り組みが不十分だったために、克服するまでに時間はかかります。一方、基本問題を中心にしっかりと取り組めば時間対効果は期待できるかもしれません。
上記2を選択の場合)
得点できる分野と得点できない分野が混在しているため、課題を整理し重点的に取り組めば時間対効果は大いに期待できます。
まとめますね。
苦手科目や単元の克服にどれぐらいの時間をかけ、どの程度の得点アップを目指すのかは、志望校の教科毎の配点比を考慮に入れたうえで、戦略的に判断すべきだと思います。
この判断は最終的には秋以降の過去問を解き始める頃でも遅くはありませんが、各教科のスコアアップをどのように戦略的に上げていくべきかを早い段階から考えておくことはとても大切なことです。
参考)
1.得意科目7.5割、苦手科目 5割、普通科目6.5割 <得意・普通底上げ型>
2.得意科目 7割、苦手科目5.5割、普通科目6.5割 <苦手・普通底上げ型>
3.得意科目7.5割、苦手科目5.5割、普通科目 6割 <得意・苦手底上げ型>
4.得意科目7.5割、苦手科目5.5割、普通科目6.5割 <全体底上げ型>
以上、3つのステップをご紹介させていただきました。
是非、早速お試しいただければと思います。
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